お盆と花屋——供花・お供え・初盆まで、神楽坂の花屋がやさしく解説

暦・吉日・スピリチュアル

梅雨が明けて夏の日差しが強くなり始める頃、東京・神楽坂の花屋・桔梗屋では、そろそろ「お盆」の準備が始まります。地域によって7月か8月にやってくるご先祖様をお迎えする季節。日本の夏に欠かせない大切な時間に、お花がどんな役割を果たすのか——花屋の視点からゆっくりお話しします。

店長
店長

お盆の花って「決まりごと」が多そうで身構えてしまう方が多いですが、本当はもっと自由で温かいものですよ。今日は気軽に読んでもらえたら嬉しいです。


🌸 花屋から見たお盆とは

梅雨が明け、夏の日差しが強くなってくると、私たち花屋はそろそろ「お盆」の準備に追われ始めます。日本では8月(地域によっては7月)にお盆を迎え、ご先祖様の霊をお迎えして感謝を捧げる風習があります。その大切な時間に欠かせないのが「花」です。

最近のご注文では、こんなご要望をよくいただきます:

  • 「実家に送ってほしい」
  • 「仏壇がないので小さめの供花を」
  • 「洋風のお花で、故人の好きだった色を中心に」
お客様
お客様

実家に毎年お盆のお花を送りたいんですけど、何を選べばいいのか毎回迷ってしまって…

店長
店長

それなら、ご実家の仏壇のサイズと、お母様(お父様)が好きだったお花を一つ教えてください。それを軸に、定番の菊やリンドウと、好きだった色のお花を組み合わせてアレンジしますよ。


📅 7月と8月にお盆があるのはなぜ?

お盆はご先祖様の霊を迎え、感謝を捧げる日本の伝統行事です。地域によって時期が異なります:

  • 新盆(しんぼん/7月13日〜16日):東京都心部や一部地域で行われます。神楽坂もこちらのエリア。
  • 旧盆(きゅうぼん/8月13日〜16日):その他多くの地域で行われます。「月遅れのお盆」とも呼ばれます。

これは明治時代の暦の変更(旧暦から新暦への移行)に伴い、地域によってお盆の時期が分かれたためです。

精霊くん
精霊くん

東京は7月で、お隣の埼玉や千葉は8月っていうことも多いんだよね。「実家と東京で2回お盆がある」っていう方もよく桔梗屋に来てくれるよ。

店長
店長

はい、東京の7月のお盆と、ご実家の8月のお盆、両方ご注文くださるお客様もいらっしゃいます。日本らしい多層的な文化ですね。


🌿 花屋に並ぶお盆の植物たち

お盆の花は、ただ美しさを添えるためだけではありません。仏壇に供える花には、清めの意味や、故人への思いやり、家族をつなぐ”場”としての役割があります。

定番はキク・リンドウ・ハスですが、最近では色とりどりの洋花やアレンジメントを希望される方も増えています。

🪵 オガラ(麻幹)

オガラは、麻の茎を乾燥させたもの。お盆には「迎え火」や「送り火」に使われ、ご先祖様の霊が道に迷わず帰ってこられるよう、目印として焚かれます。玄関先や庭でオガラを焚き、煙とともに霊をお迎えする風習は、今も多くの地域に残っています。

パチパチと音を立てて燃える様子は、昔ながらの夏の風物詩。オガラには浄化や結界の意味もあり、神聖な植物とされています。最近では火を使うのが難しい住宅環境もありますが、迎え火の代わりにオガラを飾るだけでも、気持ちを込めたお盆の迎え方として受け入れられています。

🏮 鬼灯(ほおずき)

鬼灯は、お盆に欠かせない植物のひとつ。赤く膨らんだ袋のような実の中に小さな果実が入っており、その形が提灯に似ていることから「霊を導く灯り」として飾られるようになりました。

仏壇や精霊棚に供えたり、供花に添えたりして、ご先祖様の霊が迷わず帰ってこられるようにとの願いが込められています。鮮やかな朱色には魔除けの意味もあるとされます。最近では枝付きの鬼灯をそのまま飾ったり、リースやアレンジに取り入れたりと、現代風の使い方も人気です。

精霊くん
精霊くん

鬼灯のオレンジ色、ぼく大好き!夜に提灯が点いてるみたいで、お盆らしい温かい光なんだよね。


🌾 ミソハギ(禊萩)

ミソハギはお盆の供花として古くから使われてきた植物で、細長い茎に紫がかった小さな花を咲かせます。名前の由来は「禊(みそぎ)」から。水に浸したミソハギで仏前や仏具を清めたり、霊を迎えるための場を清らかに整える役割を担っていました。

お盆には、水を入れた器にミソハギの茎を浸し、それで仏壇の周りを清める「水施(すいせ)」という風習もあり、故人の喉を潤すという意味もあります。現在ではこのような習慣が薄れつつありますが、ミソハギの清楚な姿には日本の夏の静けさが感じられます。

店長
店長

ミソハギは知らない方も多いお花ですが、本当に上品で美しいんです。一輪あるだけで仏壇の空気が変わりますよ。


⛩️ お盆のお墓参りについて

お盆には多くの方がご先祖様のお墓参りに行きます。お盆の期間はご先祖様の霊がこの世に帰ってくるとされており、迎える側として墓地を掃除し、花や線香を供え、お参りするのが日本の伝統です。

  • 13日「迎え盆」:家にご先祖様の霊をお迎えする
  • 14・15日:家族で過ごし、感謝の気持ちを伝える
  • 16日「送り盆」:霊を再びあの世へ送り出す

送り火や迎え火を焚く風習が残っている地域では、その意味合いがより色濃く表れています。お墓参りは単なる習慣ではなく、命のつながりを感じる大切な行為です。

店長
店長

お墓参り用のお花は、暑さで傷みやすいので、切り花の延命剤を活用したり、こまめに水を替えるのがおすすめです。詳しくは切り花を長持ちさせる方法ガイドもぜひご覧ください。


🏠 自宅でのお盆の過ごし方

お盆の期間、自宅ではご先祖様を迎える準備と供養を行います。

  • 仏壇をきれいに掃除する
  • 花・果物・お菓子などを供える
  • 地域によっては「精霊棚(しょうりょうだな)」を設ける
  • 13日に「迎え火」を玄関先で焚く
  • 16日に「送り火」で見送る
  • お線香を焚き、家族で手を合わせる
お客様
お客様

うちは仏壇がないんですが、お盆って何かしたほうがいいんでしょうか?

店長
店長

大丈夫ですよ、決まりはありません。小さなお花を一輪飾るだけ、写真を出して手を合わせるだけでも十分立派なお盆です。気持ちが大切ですから。最近は仏壇のない方からの「ミニ供花」のご注文がとても増えています。


🕯️ 初盆(はつぼん/新盆)について

初盆(はつぼん)とは、亡くなってから四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆のこと。通常のお盆よりも特別な意味を持ち、遺族にとっては深い感慨とともに迎える供養の時です。

  • 白い提灯を飾る
  • 親族や親しい人々を招いて法要を行う
  • 僧侶を招いてお経をあげてもらうことも多い
  • 通常よりも丁寧な供養を行うのが特徴

花屋では、白を基調とした供花や、故人を偲ぶアレンジメントの注文が増える時期です。初盆は故人が迷わず家に帰れるようにと願いを込めて行われ、家族にとって心の区切りとなる大切な行事です。

店長
店長

初盆のお花は、白を基調にしながら故人の好きだった色をワンポイントに入れるアレンジが人気です。「お父さんは黄色が好きだった」と聞けば、白のなかに小さな黄色いお花を添えて。そんな心遣いが、ご家族の慰めになると感じています。


❓ よくある質問

Q1. お盆の花はいつ飾ればいい?

一般的には13日(迎え盆)の朝に飾り、16日(送り盆)まで飾ります。長持ちさせるために、12日の夕方頃にお花を仕入れて、当日朝に活けるのもおすすめです。

Q2. 仏壇がない家でもお盆は迎えられる?

もちろんです。故人の写真の前に小さな花瓶でお花を一輪飾るだけでも立派なお盆になります。最近は「ミニ供花」「現代仏壇用アレンジ」のご注文も増えています。

Q3. お盆のお花を長持ちさせるコツは?

夏は花が傷みやすい時期。毎日水替え・茎を斜めに切り直す・延命剤を使う・直射日光を避けるがポイントです。詳しくは切り花を長持ちさせる方法をご覧ください。

Q4. 終わったお盆のお花はどう処分する?

感謝の気持ちを込めて、紙に包んで一般ゴミとして処分しても問題ありません。地域によっては送り火と一緒に焚き上げる風習もあります。お墓参りで使ったお花も基本は持ち帰り、自宅で処分するのがマナーです。

Q5. 神楽坂エリアのお盆の花は事前注文できる?

東京・神楽坂の花屋「桔梗屋」では、お盆の供花・アレンジメントのご注文を承っています。WEBサイトからご確認ください。


🌸 まとめ——花とともに、感謝の気持ちを

お盆は、日本独自の伝統行事であり、ご先祖様の霊を迎え、感謝を捧げる大切な時間です。地域によって7月か8月に行われ、迎え火や送り火、お墓参り、仏壇へのお供えなど、家族や地域の習慣に応じた形で受け継がれています。

初盆では特に丁寧な供養が行われ、白提灯や特別な花が用意されることもあります。オガラや鬼灯、ミソハギなどの植物も、お盆の意味を深めてくれる欠かせない存在です。

店長
店長

花屋としては、こうした季節の行事に寄り添い、それぞれのお客様の想いを花で形にするお手伝いができればと思っています。今年のお盆も、ご先祖様への感謝の気持ちを、お花とともに丁寧に届けてみませんか。



🌸 桔梗屋からのご案内

東京・神楽坂の花屋・桔梗屋では、お盆の供花・アレンジメント・ご実家への配送を承っています。仏壇のサイズや故人の好みに合わせたご提案も。
初盆用の白を基調としたアレンジメントも取り揃えています。

🌺 桔梗屋WEBサイトへ


※本記事は日本の伝統的な風習・季節文化を紹介するもので、宗教・宗派の教義を解説するものではありません。地域・宗派・ご家庭によって作法は異なります。

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