7月20日頃は「夏の土用入り」。立秋(8/7頃)までの18日間が土用の期間で、古来「土を動かしてはいけない」とされてきました。

植物の植え替えは土用前に済ませるのが古来の知恵。すでに梅雨に済ませた方は安心ですね。
🌍 「土用」って実は年に4回ある
「土用」と聞くと「夏の土用の丑の日にうなぎ」を連想しますが、実は土用は年に4回あります。立春・立夏・立秋・立冬の直前18日間がそれぞれ「土用」。
- 🌸 春土用:立夏前(4月中旬〜5月初旬)
- ☀️ 夏土用:立秋前(7月20日頃〜8月6日頃)
- 🍂 秋土用:立冬前(10月下旬〜11月初旬)
- ❄️ 冬土用:立春前(1月下旬〜2月初旬)

「夏土用に鰻」が有名ですが、本来は4回すべてが「身体を労わる節目」。季節の変わり目に備える、古来の知恵です。
🐢 「土用にやってはいけないこと」
- 🚫 土いじり・庭仕事(土の神様を起こさない)
- 🚫 引っ越し・建築(土を動かす行為)
- 🚫 新しい契約・買い物(土用は変化を避ける時季)
- ✅ 「間日(まび)」には禁忌が解ける日もある

植物の植え替えも土用前に済ませるのが古来の知恵だよ!梅雨に済ませた人は安心。
🍱 土用の丑の日に「うなぎ」——いつ、誰が始めたの?
夏土用といえば「土用の丑の日はうなぎ!」。でも、この習慣がいつ始まったか、ご存じですか?実はこれ、江戸時代の“キャッチコピー”がきっかけだという有名な説があります。
江戸時代、うなぎ屋さんが「夏はうなぎが売れない…」と困っていました。うなぎの旬は本来は冬。脂がのる寒い時期の方が美味しく、暑い夏はさっぱりしたものが好まれ、売れ行きが落ちていたのです。
そこで相談を受けたのが、発明家で学者の平賀源内(ひらがげんない)。彼は「本日、土用の丑の日」という張り紙を店先に貼ることを提案しました。すると——これが大当たり!お店は大繁盛し、他のうなぎ屋も真似をして、「土用の丑はうなぎ」が全国に定着した、と言われています。

平賀源内は日本初のコピーライターとも呼ばれるんだ!250年前の宣伝が、令和の今も続いてるなんてすごいよね。
🖤 本当は「う」の付く黒いもの——うなぎ以外でもOKだった
実は源内が「うなぎ」を選んだ背景には、昔からの言い伝えがありました。「土用の丑の日には、“う”の付く食べ物を食べると夏負けしない」という民間の風習です。
さらに、「黒い食べ物は精がつく」とも考えられていました。うなぎは「う」で始まり、なおかつ黒い——まさに両方を満たす、うってつけの食材だったわけです。
- 🐟 うなぎ:「う」+黒。王様
- 🥒 うり(瓜):きゅうり・すいか・冬瓜など、水分たっぷり
- 🍚 梅干し(うめ):クエン酸で食欲増進
- 🍜 うどん:暑くてもツルッと食べられる
- 🐴 うま(馬肉):スタミナ食
- 🐮 牛(うし):これも「う」!

うなぎが高い年は、うどんや梅干しでもいいってことですね!

その通り!「う」の付くものを食べて夏を元気に乗り切る——これが本来の心。うなぎが高騰している今、うどんや瓜、梅干しで“土用の丑”を楽しむのも、実は伝統に沿った過ごし方なんですよ。
🍂 土用は年に4回——季節ごとに「食べるもの」が違う
意外と知られていませんが、土用は年に4回あり、それぞれ縁起の良い色や食べ物が違います。丑の日にちなんだ「その季節の干支の日」に、決まった色のものを食べる風習です。
| 土用 | 日 | 食べると良いとされるもの |
|---|---|---|
| 🌸 春土用 | 戌(いぬ)の日 | 「い」の付くもの・白いもの(いわし・いか・大根など) |
| ☀️ 夏土用 | 丑(うし)の日 | 「う」の付くもの・黒いもの(うなぎ・梅干しなど) |
| 🍁 秋土用 | 辰(たつ)の日 | 「た」の付くもの・青いもの(さんま・大根・玉ねぎなど) |
| ❄️ 冬土用 | 未(ひつじ)の日 | 「ひ」の付くもの・赤いもの(ひらめ・ひじき・トマトなど) |

土用って夏だけじゃなかったんですね…!春夏秋冬それぞれにあるとは。

干支の日と、色や頭文字の語呂合わせ。昔の人の“遊び心”と“健康の知恵”が合わさってるんだね。面白い!
🐟 うなぎの素朴なギモン——海で取れる?養殖と天然、どっちが美味しい?
🌊 うなぎは「海」と「川」どっちの魚?
実はうなぎは「海で生まれて、川で育つ」という、とても不思議な一生を送る魚。産卵場所は、日本から遠く離れた太平洋のマリアナ諸島近くの深海。そこで生まれた稚魚が、長い旅をして日本の川や河口にたどり着き、そこで大きくなります。

うなぎの産卵場所が特定されたのは、なんと2009年。それまで「どこで生まれるのか」は長年の謎でした。あんなに身近な魚なのに、生態はまだ謎だらけ——ロマンがありますね。
🍚 天然と養殖、どっちが美味しい?
「天然の方が高級で美味しい」と思われがちですが、実は“養殖の方が安定して美味しい”という声も多いんです。
- 🐟 天然うなぎ:希少で高価。ただし川によって味や泥臭さにムラがあり、当たり外れも
- 🏭 養殖うなぎ:脂のりが良く、味が安定。エサや水を管理して育てるため臭みも少ない

えっ、養殖の方が美味しいこともあるんですか!意外です。

はい、「天然=正義」とは限らないんです。日本で流通するうなぎの99%以上が養殖。プロが丹精込めて育てた養殖うなぎは、脂ののりも均一で、蒲焼きにぴったり。「高い天然より、良い養殖」という職人さんも多いんですよ。
🗾 うなぎといえば「浜松」——なぜ有名になった?
うなぎの名産地といえば静岡県・浜松。理由はいくつかあります。
- 💧 浜名湖という好環境:淡水と海水が混じる汽水湖で、うなぎ養殖に理想的な水質だった
- 🌡️ 温暖な気候と豊富な地下水:うなぎの生育に適していた
- 🚉 東京と大阪の“ちょうど真ん中”:二大消費地へ鉄道で運びやすい、輸送に絶好の立地だった

浜松が東京と大阪のちょうど中間だから、どちらにも新鮮なうちに運べた——立地が名産地を作ったんだね!

その通り。「良い水」×「良い気候」×「運びやすい場所」——この3つが揃って、浜松はうなぎの街になったんです。今は養殖地としては鹿児島・愛知なども盛んですが、「浜松=うなぎ」のブランドは今も健在ですね。
🌿 土用の丑、うなぎと一緒に「季節のしつらえ」も
土用の丑の日は、夏を元気に乗り切るための、昔の人の知恵が詰まった一日。うなぎでも、うどんでも、瓜でも——「う」の付くものを美味しくいただいて、暑い夏を乗り切りましょう。

食卓に涼やかな夏のお花を一輪添えれば、土用の丑のごちそうがもっと特別に。桔梗屋でも、夏を感じる涼しげなお花をご用意しています。
🌸 桔梗屋からのご案内
東京・神楽坂の花屋・桔梗屋では、季節のお花・観葉植物をご案内しています。
🌺 桔梗屋WEBサイトへ
※本記事は日本の暦・季節文化を紹介するものです。気軽な参考としてお楽しみください。


コメント